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2012/01/12
田井中さん
電通の元専務であった田井中さんのお通夜で、京都に行った。
とても多くの方々が参列されており、改めて、その人徳を感じた。
私が電通を辞め、オグルヴィに移ってから、
田井中さんには何度か「電通に戻ってくるように」と声を掛けて頂いた。
1年3ヶ月前、独立することが決まってからは、
電通での講演会を開催して頂いた。
「これで電通とも仕事ができるようになるな」
継続クライアントを何も持たずに独立し、
不安だらけの私にとっては、とても有り難く、心強い言葉であり、
事実、その後、電通からも仕事がきた。
お祝いにと、高級寿司屋に連れて行ってくださった。
事務所開きの日に、ビンテージのドンペリを個人名で贈ってくださった。
私だけでなく、田井中さんに「見られている」
と感じていた現役クリエイティブの人は多いはずだ。
自分の仕事を「見られている」ことは、安心感を生む。
同時に、「恥ずかしいことをしたくない」という緊張感、
困難と戦う勇気を生む。
「見守る」
先輩が後輩へできる最高の指導だ。
田井中さんからは、説教臭いことを言われた記憶はない。
でも、心に残ることは何度か言われた。
それらを、田井中さんの志を、ひとつでも受け継ぎたい。
田井中さん、心より御礼を申し上げます。
ゆっくりとお休みください。
でも、天国で、後輩の仕事を見守っていてください。