ブログ 2011/02/22

重圧新幹線 その2

迫ってきた鬼マッチョは日焼けのし過ぎで、

少し離れたところからはドンキーコングに見えた。

太い金のネックレスをしたドンキーコング。

      

私はトイレに駆け込むため、号車間のスペースに踊り出た。

しかし、マーフィーの法則の通り、

こんな時には、男子用の2つ、共用の1つ、すべてが使用中だ…。

 

振り返った時には、マッチョはもう後ろに立っていた。

至近距離で視線が合った。

「何かされる!」と思った瞬間、マッチョは踵を返し、

自分の号車へと戻って行った。

 

何だったんだ…。




   

男子トイレが1つ空き、用を足して出てくると、

今度は派手な若頭がそこに立っていた。

汗ばむほどの暖房が入っている車内にもかかわらず、

矢沢永吉スタイルで首から長い白いマフラーを垂らしていた。

パンチ頭の黒との対比が鮮やかだ。

  

ギロリ。

と効果音が入りそうな迫力の視線で若頭はこちらを一瞥し、

私と交代にトイレに入っていった。

  

安全性の確認か?

さっきのマッチョは若頭のために、

トイレの下見に来たのだろうと推測。

        

自分の席に戻る途中に、さらに別の恐ろしいことに気づく。

   

(つづく)