ブログ 2014/03/14

鳥肌

消費税アップを4月1日に控え、
企業の年度末も重なり、
3月末までの納品が集中し、
広告業界は大活況を呈している。
編集スタジオがどこも取れないような状況だ。
   
私自身も、
この3月は20年間で一番忙しい。
       
毎日のように撮影と編集が続く中で、
先週と今週の2度、
 
「この仕事をできて、幸せだなぁ」
 
と心から思える瞬間があった。     
            
撮影スケジュールの確保もままならない超多忙な役者さんに、
2分以上、踊ってもらう必要のある企画を作ってしまった。
        
撮影までの時間と役者さんの状況からして、
事前に振り付けを覚えるのは無理だと予測された。
 
撮影現場で振り付け師さんがひとつひとつ踊りを教えながら
時間をかけて撮影する準備をした。
 
しかし、撮影時間は限られているので、
クオリティをどこまで保ってやっていくのか、
難しい選択肢を突きつけられていた。
            
ところが、その役者さんは、
専門外のダンスの振り付けを完璧に覚えて、
撮影現場に来てくれた。 
    
ファーストカットのテストで役者さんの動きを見て、
それがどういうことかを理解した振り付け師さんの、
役者さんへの敬意に満ちた適切な修正指示。
共演の人たちもノってきて、
撮影現場が一体になり、空気が熱くなった。
    
全身に鳥肌が立った。

嗚呼、この仕事に、
こんなに素晴らしい人たちが真剣に取り組んでくれている!
  
  
誰もが人生の貴重な時間を使って、仕事している。
    
だから、
多くの人は、人生を輝かせようと、仕事に熱を込める。       
仕事を少しでも良くしたいと、もがく。
そして、ごくたまに、突き抜けられる時が来る。
 
今回は、そういう有り難い仕事だった。
  
       
人間は、人間に一番感動する。  

素晴らしい仕事仲間に恵まれたことに感謝したい。   
    
                   
もう1つの鳥肌は、また別の機会に。

ブログ 2014/02/22

「佐藤こずえ」さん

17では、社会貢献の一環として、
制作会社からの出向を受け入れ、
生きた実作業を間近で経験してもらうことで
若き広告制作者を育てています。 
    
私どもが某広告学校で授業をしないのは、
大事なことを深く伝えることができないからです。 
 
大事なことは現場にあります。
             
4人目の今回は、
某大手制作会社から17に出向されている
若きディレクター「佐藤こずえ」さんです。  
   
関係者の皆さま、
若きディレクターを育てるのは、広告業界の急務です。
将来の我々の宝に、寛容な心で機会を与えてください。
プレゼンの現場、撮影現場にお邪魔させて頂きますので、
よろしくお願いします。 
 
 
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(爽やかな笑顔)

皆さま、はじめまして。
2月から17に出向しています
「佐藤 こずえ」と申します。
 
入って3週間。
17ではとても貴重な日々を過ごしています。
松尾さんを観察してどんなヒントが得られるかを
探すだけでも毎日の見方が変わりました。
入った初日の打ち合わせで、
自分の憧れの監督がいてビックリしたり、
あがってきた演出コンテに思わず涙が出そうになったり、
演出家としてのヒントもたくさん与えられて、
どれだけのことを吸収して帰れるか、
勝負の時期だなと思っています。

17では非常にエキサイティングなスピードで仕事が進んでゆきます。
毎日、なにが起こるかわからない緊張の日々の中には
ちょっとした失敗で落ち込んだり、
ネガティブな方向に考えが行ってしまう時もあります。

そんな中で、ひとつ印象深い出来事がありました。
ある日の撮影現場で、
「佐藤さんて、いつも楽しそうな顔してますよね」
と言われたことです。

楽しさが顔に出ること。
それはとてもいいことだなあと思いました。
17では毎日必ず新しく学ぶことがあります。
日々、自分にできることも少しずつですが増えています。
毎日、驚きと出会って行けること。
自然と口角の上がる所に勉強しに来れたことが嬉しいです。

この想いがこの先、
疲れたり自分のダメさに凹んだりする瞬間を
立て直してくれるだろうと思います。
 
ディレクターは
①現場で、②作品を通して、③その人と一対一で
最終的には人を笑顔にする存在でありたいなと私は思っています。
 
笑顔を一日も忘れることなく、
ここでの経験を全部自分のものにしていけるよう
半年間という短い間ですが、がんばっていきたいと思います。
 
これからお会いする皆さま、
どうぞよろしくお願いします。