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2011/07/11
死語
CMを彩る美術の巨匠デザイナーと
仕事外で言葉を交わす機会があった。
最近、何本か仕事をして、
その質の高さに改めて敬服していた。
来月、また仕事でご一緒する予定になっており、
「次も、よろしくお願いします」
と軽い気持ちで挨拶をしたところ、
その巨匠は言った。
「次の仕事の機会を頂けたら、死にもの狂いでやります」
心が震えた。
美術への発注は制作会社のプロデューサーの仕事で、
クリエイティブ・ディレクターの領域ではない。
にもかかわらず、この謙虚さ。
そして、自分の中では
死語になりかけていた言葉。
「死にもの狂いでやる」
広告クリエイティブの世界には、
こういう人がまだまだいる。
自分が好きなことを
同じように好きな人がいる。
とても幸せなことだ。
この巨匠が死にもの狂いでやるに値するような
アドレナリン全開の企画を
死にもの狂いで出してみたい。