「皆に愛されるメジャーなCM」を強く志していたので
一瞬、ムッとしたが、
「メジャーなB級を作れる人は、
ほとんど存在しないから」
と続けられ、ギュッと心をつかまれた。
思えば、
その日から自分の企画の性質が決まったように思う。
ありがたい言葉だった。
ただし、そのままではオリジナリティーがないから、
もうひとつ言葉を足すことにした。
生きていると分かってくる。
「皆に愛される」ことなんてない。
むしろ、それを目指すことは精神的に不健全である。
すごく好かれる人(企画)は、
同時に嫌われることになっている。
「上品で、メジャーなB級」
であることで、すごく好かれたいと、今日、改めて思った。
すごく好かれるなら、嫌われることは恐くない。
たぶん、こんなことを書いたのは
尋常ではない暑さの中を事務所へやって来て、
冷蔵庫から出したコーラが
ギンギンに冷たく、体内を心地良く巡ったからだろう。