ブログ 2012/02/13

質量保存の法則

「オリエンから企画、制作、納品を経て、
 キャンペーン開始後に世間の反応が出ること
 までの間に起きる苦労と喜びの総和は同じである」
  
とは、先人の定義した「広告における質量保存の法則」である。
   
多くのクリエイターは、脳みそを絞り出し、
悶え、七転八倒して面白い案を考えている。
(皆、そんな風には見せないが)
      
しかし、面白い案の宿命で、
打ち合わせ、プレゼン、制作などの関所を通る度に、
大人の事情、局の考査などが入り、角がどんどんと削られていく。
角を残すためには、覚悟を決めて戦うしかない。
チーム内外で、諦めの悪い「面倒な人間」になるのだ。 
面白い案は、世の中に出ると評判になるから。
そして、すべての苦労を昇華させてくれるから。
                 
一方、安全な案は、いろんな関所をすんなりと通るかもしれないが、
最後に、世間ではなんの評判もおこさない。
そして、そのことは、クリエイターを一番傷つけ、
クリエイターとしての信頼を失うことに直結する。  
                 
苦しい時こそ、チャンスなのだ。 
靴の底と地面の間に摩擦があるから、我々は歩けるのだ。         
摩擦があるから、前進できる。       
                        
もし、前へ進めない状況なら、
そこに自分で摩擦をつくるしかない。