ブログ 2012/02/06

約束

約束。 
   
どんな約束が最も強いのか。
    
外資系の会社に転職して一番驚いたのが、
すべてのやり取りを証拠として残す姿勢だった。    
メールは基本的に全保存。
クライアントとの会議後は、社内外にコンタクトレポートを提出。
見積もりも、提出するだけでなく、
承認のサインをもらうまで次の作業へ進めない。  
(今では普通のことになった)
         
目からウロコであった。
実際、そのお陰で、問題が解決できたこともあった。  
 
    
さて、住宅に関して。
十数年前、政府は新築住宅に関して、
建築業者の瑕疵に関して「10年間の保証義務」を決めた。

当時、住んでいた地元の工務店の親方が言った。

「我々は、地元で商売してるから、
 店がなくならない限り、一生涯、面倒見るのが当たり前です。
 今度の法律は、逆に、10年間しか面倒見なくていいってことです。
 我々からすれば、国が無責任な建築業者を認めてるようなもんです」と。 
  
     
結論。
ビジネスにおいては、やはり、書面における約束が一番強い。
これは西欧のビジネス文化だが、
この十数年間の大企業の不正の連鎖を見る限り、
日本で性善説はもう通用しない。
        
そして、書面に記すことが一般的になったおかげで、
「書面にしない限り、約束を破っても大丈夫」と解釈する人が増えた。     
             
だから、人間関係においては、口約束が一番強い。
口約束を守る人が一番信頼できる。          
これも性善説ではあるが…。