ブログ 2021/09/27

追悼 小霜和也さん

コピーライターであり、CDであり、
広告に関する名著を書かれた
小霜和也さんが急逝されました。
 
17を設立して間もなく、
NTTの大競合プレゼンで、
小霜さんがCDで、
私がCMプランナーでタッグを組み、
小霜さんのロジカルな説得力で
勝つことができました。 
 
サービスの内容が複雑で、
テレビ局の考査も厳しく、
山のように注釈を入れないといけず、
針の穴を通す作業であり、
何度かご自宅にも伺って打ち合わせをしました。
いつも、小霜さんが上手に整理をしてくれました。

打ち合わせの合間には、会社の資金繰りや、
税金対策なども教えてもらいました。

数年後、小霜さんが大病を患い、退院された後に、
景気付けに2人で鰻を食べました。

「この年になって、
突然、競合にされたり、
首を切られたりする今の業界に、
もう疲れたんだよね…
これからは、違う立場で仕事をしようと考えている」と。

その後、小霜さんは
企業の顧問やアドバイザーなどで、
スポンサーサイドに立たれることが増えました。
一方で、無料の広告学校を開催し続けて、
多くの広告人を育てられました。

今、私が仕事をしている
某広告会社のマーケの方が
小霜学校の卒業生だったと
昨日の通夜で知りました。

財を残すは下、
事業を残すは中、
人を残すは上。
という後藤新平の言葉があります。
小霜さんは個人事務所でありながら、
多くの人を残されました。

ご自宅に伺っていた頃には
まだ小さかったお子さんたちも、
昨日、久しぶりに再会したら、
立派な青年になっていました。

小霜さん、早すぎますよ。
しかし、亡くなった日も
朝5時まで仕事をしていたと聞き、
命を燃やして、使命を果たしておられたのだと…。

 

ありがとうございました。
安らかに、おやすみください。

 

小霜さんとご一緒した仕事の1つ

(小霜さんお気に入りのCM)は、こちら↓